敷地内に足を踏み入れると、まず目を奪われるのが壮大な赤レンガ棟だ。明治37(1904)年に建造されたこの建築群は、経済産業省の「近代化産業遺産」にも認定されており、当時の職人たちが築いた重厚なクラフトマンシップを現在に伝えている。歳月を経て深く味わいを増したレンガの風合いは、季節ごとに表情を変える樹々や芝生広場と美しいコントラストを描く。
近代化の足跡を留める風情豊かな散策路は、どこを切り取っても絵になる。都会の中にポカリと開けたこの緑の空間は、訪れる者の心を瞬時に解きほぐす不思議な空気感で満ちている。