水イボの正式な医学名称は「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と呼びます。ポックスウイルス科の「伝染性軟属腫ウイルス」が皮膚の微小な傷口から侵入して感染することで発症する良性の皮膚腫瘍です。真ん中がわずかにくぼんだ、1〜5ミリ程度の光沢がある白〜ピンク色のブツブツが特徴で、中にはウイルスを多く含んだ白い芯(軟属腫小体)が存在します。
発症しやすいのは主に未就学児から小学校低学年の子どもです。子どもの皮膚は大人に比べて角質層が薄く、バリア機能が未熟なため、ウイルスが容易に侵入してしまいます。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎を持っている子どもは、肌のバリアが低下しているうえに痒みで皮膚を掻いてしまい、自分の指を介して体のあちこちへウイルスを広げてしまう(自家接種)ケースが頻発します。
大人の感染リスクについても理解しておく必要があります。通常、大人はすでに免疫を持っているため感染しにくいものの、疲労やストレス、アトピーの悪化などで一時的に免疫力や肌のバリア機能が落ちていると感染する事例があります。また、大人同士の濃厚な接触によって性感染症(STI)の一種として陰部周辺に発症する場合もあるため、大人に不審な発疹が現れた際も油断は禁物です。