名草厳島神社の起源は古く、平安時代の弘仁年間(810〜824年)、弘法大師(空海)がこの地を訪れた際に弁財天を祀ったのが始まりと伝えられています。厳島神社の総本社である安芸の宮島(広島県)から市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を勧請し、古くから水神・芸能・金運・子授け・安産の神として信仰を集めてきました。
この神社を唯一無二の存在たらしめているのが、境内一帯に群生する国指定天然記念物の巨石群です。地質学的には中生代白亜紀の花崗岩が風化・浸食された「トア(残丘)」と呼ばれる地形で、数百万年規模の風化作用によって角が削られ、丸みを帯びた超巨大岩が積み重なっています。大自然が気の遠くなるような時間をかけて創り出した造形美は、足を踏み入れた瞬間に息をのむほどの荘厳さを放っています。