皮膚むしり症はなぜやめられない?原因と治し方・受診すべき診療科の目安

皮膚むしり症はなぜやめられない?原因と治し方・受診すべき診療科の目安

皮膚むしり症はなぜやめられない?原因と治し方・受診すべき診療科の目安についての疑問解決ガイドをご紹介します。

世間一般において、皮膚むしり症は「リストカットなどの自傷行為の一種ではないか」あるいは「子どもの頃からの単なる悪癖」と混同されがちです。しかし、精神科臨床における発生機序、心理的動機、そして対処法は明確に異なります。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価皮膚むしり症(BFRB)生涯有病率は一般人口の約1.4〜5.4%と推計。患者の約75%以上が女性。傷の平坦化や触覚的快感を求め、無意識あるいは半無意識に発生。自傷意図は皆無。衝動制御障害および感覚調整障害としての治療が必要。自傷行為(NSSI等)思春期における経験率は約10〜20%。意図的な刃物等の使用が中心。耐え難い感情的苦痛・虚無感の麻痺、自己処罰を意識的に目的とする。激しい心理的危機介入が必要。根本的なトラウマケアや環境調整を最優先。一般的な癖(爪噛み等)幼児・学童期の約30〜40%に見られ、成長に伴い自然寛解が多い。注意されれば中断可能。社会生活や身体組織への重篤な損傷は稀。病的な苦痛や機能障害を伴わない限り、経過観察や保湿対策で十分。

とりわけ「皮膚むしり症と自傷行為の違い」を見分ける決定打は、痛みを求めているかどうかです。自傷行為を行う人は「身体の痛みによって心の痛みをかき消す」ことを意図していますが、皮膚むしり症の当事者は痛みを嫌悪しており、むしっている最中は軽度の解離状態(感覚が麻痺した状態)にあって痛みに気づきにくく、後から生じる出血や激痛に打ちのめされます。この動機の違いを正しく理解することが、偏見を取り除く第一歩となります。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。