ネット上で頻繁に議論を呼ぶ「ドコモのショップで当日対応を断られた」という噂の背景には、通信業界全体が進める店舗オペレーションの根本的な方針転換が存在します。結論から言えば、ドコモショップ来店予約なし当日の訪問であっても、門戸が完全に閉ざされているわけではありません。しかし、現場の稼働状況に余裕がない限り、その日のうちにカウンターへ着席できる見込みは著しく低下しています。
現場スタッフや元関係者の証言を総合すると、キャリアショップにおける当日枠の割り当ては「緊急保安対応」にほぼ限定されています。具体的には、端末の水没・全損による電源喪失、盗難・紛失に伴う通信緊急停止、あるいはSIMカードの物理的破損といった通信不能に直結するトラブルについては、当日飛び込みであっても合間を縫って応急対応がなされます。しかし、機種変更や料金プランの相談、名義変更、他社からの乗り換えといった「日程を改めることが可能な手続き」に関しては、予約枠が満杯の時点で原則として後日の予約取得を案内される運用が定着しています。
この対応の差が、ユーザー側に「冷たく断られた」という心理的摩擦を生む主因です。店舗側としても、1件あたりの応対時間が60分から90分に及ぶ高度化した対面契約において、飛び込みの顧客を無制限に受け入れれば、事前予約を行った顧客への定時案内が不可能となります。店舗側が提供品質を維持するための防衛策として予約優先が徹底されているのが偽らざる現場の実態です。