ポチ袋の表と裏には、それぞれ書くべき定位置と作法が存在します。小さな袋だからこそ、配置のバランスが崩れると雑な印象を与えてしまいます。相手に気持ちよく受け取ってもらうための基本ルールを押さえましょう。
まず表面ですが、あげる相手(子ども)の名前は表面の左上に記載するのが標準的なポチ袋の書き方です。未就学児や小学校低学年であれば「〇〇ちゃん」「〇〇くん」と平仮名で優しく書き、中学生以上であれば「〇〇様」またはフルネームで書くのが礼儀に適っています。水引が中央に印刷されているデザインの場合は、水引の左上スペースに配置します。なお、表面中央に「お年玉」「お年賀」の文字があらかじめ印刷されていない無地の袋を使う場合は、上部中央にやや大きめの文字で「お年玉」と書き入れます。
続いて裏面ですが、ここには「自分の名前(贈り主)」と「包んだ金額」を記します。多くの人が頭を悩ませるのが、お年玉袋裏面の書き方とお年玉金額の書き方です。贈り主の名前は裏面の左下にフルネームで記載します。親族の集まりでは複数の親類からお年玉をもらうため、後で親が中身を確認して整理する際、贈り主の氏名がないと誰からいくら貰ったのか分からなくなるトラブルに直結します。
金額の表記に関しては、改ざんを防ぐ伝統的な「大字(だいじ)」を用いるのが最も格式の高い作法とされています。大字とは、単純な棒線で改ざんされやすい「一、二、三、十」の代わりに用いる複雑な漢数字です。お年玉大字・漢数字の書き方の対応は以下の通りです。
- 1,000円:金 壱阡圓(または 金 壱千円)
- 2,000円:金 弐阡圓(または 金 弐千円)
- 3,000円:金 参阡圓(または 金 参千円)
- 5,000円:金 伍阡圓(または 金 伍千円)
- 10,000円:金 壱萬圓(または 金 壱万円)
現代においては、親しい甥や姪に渡すポチ袋であれば「金 三千円」「金 五千円」といった通常の漢数字を用いても非礼にはあたりません。ただし、アラビア数字(3,000円など)で裏面に走り書きするのはスマートさに欠けるため、特別な理由がない限り漢数字を用いましょう。市販のポチ袋に金額記入欄(枠線)が印刷されている場合は、その枠の指示に従って記載します。