実際に働く現場エンジニアやプロジェクトマネージャーからは、どのような声が上がっているのでしょうか。オープンワークや独自取材に寄せられた現役社員の生の証言を紐解くと、ユーザー系IT子会社ならではのメリットと、その裏返しとしてのリアルな課題が浮かび上がります。
まずポジティブな側面として多く挙げられるのが、「キリングループの商品が世の中に届くプロセスを最上流から支えている実感」です。「自分たちが保守・改善している物流システムのおかげで、災害時にも全国へ飲料が届く」「新商品の発売キャンペーンを支える基盤がトラブルなく動いたときの安堵感は何物にも代えがたい」といった発言に見られるように、社会インフラに近い巨大事業に直接関与できる誇りは、独立系SIerでは得難いやりがいです。
一方で、課題として指摘されるのが「事業会社(ユーザー部門)との膨大な調整プロセス」です。キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンなど多種多様な事業体がグループ内に存在するため、システム仕様を統一・更改する際には各社の利害関係や要望を粘り強くすり合わせる作業が不可欠となります。「純粋なプログラミングや先端技術の探求よりも、社内政治や合意形成に費やす時間のほうが長い」と感じる若手エンジニアも一定数存在し、ここがキャリアのミスマッチを生み出す最大の分岐点となっています。