宇宙飛行士の年収は億超えか?JaxaとNasaの格差や手当の真実

宇宙飛行士の年収は億超えか?JaxaとNasaの格差や手当の真実

宇宙飛行士の年収は億超えか?JaxaとNasaの格差や手当の真実とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。

日本人宇宙飛行士の待遇を客観的に評価するためには、アメリカ航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)など、世界各国の主要宇宙機関との給与比較が不可欠です。各国の宇宙機関が公表している規定や給与テーブルを照らし合わせると、各国の法制度や公務員給与体系を色濃く反映した格差が浮き彫りになります。

所属機関推定年収・給与水準給与体系の根拠・特徴編集部の見解・評価JAXA
(日本)約800万〜1,200万円
(管理職昇進で1,300万円超)国立研究開発法人の給与規程に準拠。全職員平均(約867万円)のレンジ内。国内エリート技術者・医師の前職水準と比較すると控えめだが、終身雇用的な安定性と手厚い福利厚生が基盤。NASA
(アメリカ)約1,800万〜3,149万円
(GS-13〜GS-15等級)連邦政府の一般給与表(GS)に基づく。テキサス州ヒューストンの地域手当が加算。公務員としての法定上限があり青天井ではないが、ドル建て給与と為替レートの影響もありJAXAより高水準。ESA
(欧州)手取り月額約118万円〜
(A2〜A4等級・手取り年額約1,400万〜)国際機関職員の特別俸給表を適用。国際協定により国内所得税が免除される特権あり。税引き後の「手取り額」が公式開示されており、税制優遇を踏まえると実質的な可処分所得は世界トップクラス。民間宇宙企業
(SpaceX・Axiom等)約2,500万〜5,000万円以上
+ストックオプション民間企業の裁量労働契約。ミッションコマンダー経験者の引き抜きや専門技術に応じた年俸制。公務員規定の制約を受けないため成果主義。宇宙商業化の加速により今後さらに高騰する可能性大。

NASA宇宙飛行士の給与は、米連邦政府の統一公務員基準である「General Schedule(GS給与表)」によって厳密に定められています。軍出身者か民間出身者かを問わず、基本的にはGS-13から最高ランクのGS-15の枠組みで処遇されます。さらに、ジョンソン宇宙センターが位置するテキサス州ヒューストン地域の物価調整手当(地域手当)が約30%超上乗せされます。連邦法の定めにより公務員給与には法定上限が設けられているものの、ベテランのGS-15ステップ10クラスになれば年間20万ドル以上(約3,149万円)に達します。

一方、欧州のESA宇宙飛行士は国際機関の職員扱いとなるため、各国の国内法に基づく所得税が免除されるという特例措置が存在します。ドイツ・ケルンの欧州宇宙飛行士センター勤務のA2ランクで手取り月額約118万円(年間手取り約1,400万円以上)と公表されており、額面年収に換算すると2,000万円以上の価値に相当します。

これら欧米のトップ機関と比較すると、JAXA所属の日本人宇宙飛行士の給与は、日本の給与水準や公務員賃金のベースに縛られているため、額面上の絶対値としては控えめな数字に留まるのが実情です。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。