ネット上の情報で散見される「外国籍の生徒が多い学校は授業が遅れて学力が低下するのではないか」「校内が荒れているのではないか」という懸念について、教育検証を行いました。
現地取材と学校関係者へのヒアリングから判明した事実は、「学級崩壊や目立った非行トラブルは過去の偏見であり、現在は手厚い複数担任制・少人数指導によって極めて秩序ある授業が行われている」という点です。日本語が未習熟の生徒が授業についていけず孤立することを防ぐため、主要教科ではTT(ティームティーチング)体制を敷き、分からない箇所をその場で即座にフォローする個別最適化が進められています。
「授業の進度が遅い」という誤解についても、大泉町立北中学校のカリキュラムは文部科学省の学習指導要領に完全に準拠して編成されています。むしろ、言語習得に課題を抱える生徒への指導技術が長けている教員が集まっているため、板書の工夫や視覚的な教材(ICTタブレット端末)の活用度合いは一般的な公立中よりも進んでいる側面すらあります。
もちろん、課題がゼロというわけではありません。家庭内での使用言語が日本語以外の場合、家庭学習の定着や保護者へのプリント伝達に一定のハードルが生じることは事実です。しかし、町教育委員会が導入している翻訳アプリを活用した連絡網や、多言語での三者面談サポートにより、情報伝達の漏れを最小限に食い止める運用が徹底されています。