急激な成長を牽引しているのは、言わずと知れた株式会社大創産業の緻密なドミナント戦略だ。同社の代表取締役社長である矢野靖二氏は、従来の均一価格ビジネスの枠組みを打ち破り、消費者のライフステージや好みに応じた多層的なブランド展開を強力に推し進めてきた。
その中核を担うのが、王道のDAISO、環境配慮とシンプルモダンを追求するStandard Products、そして「あいらしい。そして私らしい。」をコンセプトに掲げるTHREEPPY(スリーピー)の三本柱だ。日本の小売業において、これほど性格の異なる業態を同一フロアに集結させるモデルは極めて珍しい。機能性を求めてDAISOに来た客が、隣接するStandard Productsで洗練された木製カトラリーを眺め、そのままスリーピーの柔らかな世界観に引き寄せられていく。この回遊動線が生み出す相乗効果は凄まじく、1つの店舗空間で客単価を劇的に押し上げる仕組みが完成している。