プロローグで提示された最大の謎は、後の本編ストーリーへダイレクトに接続しています。特に放送当時から視聴者の間で激論が交わされたのが、エリクトとスレッタの関係に関するタイムラグの矛盾でした。
ヴァナディース事変から本編第1話までは「21年」の歳月が経過しています。当時4歳だったエリクトが生きていれば本編では25歳になっているはずですが、アスティカシア高等専門学園に編入したスレッタ・マーキュリーは17歳でした。この8年の空白こそが、物語の根幹に関わる重要な伏線だったのです。
後に明かされた真相において、エリクトの生体データは過酷な宇宙環境で肉体を維持できなくなった際、ガンダム・ルブリス(後のガンダム・エアリアル)のパーメットネットワーク内部へと移植されていたことが判明します。そしてスレッタは、エリクトの遺伝子から作られた「リプリチャイルド(クローン)」の一人であり、エアリアルの端末として育てられた存在でした。プロローグの結末は、エアリアルの中に宿る「姉」と、それを操る「妹」という衝撃の真実への序章だったと言えます。