Kバレエをめぐっては、定期的にダンサーの退団や移籍が話題に上ります。一部では「厳しすぎる環境が原因ではないか」といった憶測が語られることもありますが、現場関係者の証言やダンサー自身の手記・インタビューを検証すると、プロフェッショナリズムに基づく構造的な理由が浮かび上がります。
第1の要因は、「バレエダンサーとしてのキャリアサイクルの短さと海外再挑戦」です。ダンサーの身体的ピークは20代後半から30代前半。Kバレエでソリストやプリンシパルとして経験を積んだダンサーが、さらなる国際的活躍を求めて欧州の劇場へ移籍したり、新たなコンテンポラリー作品への挑戦を志すケースは極めて健全なステップアップといえます。
第2の要因は、指導者や振付家、異分野への転身です。K-BALLET SCHOOLでの後進育成や、外部カンパニーでの振付・ゲスト出演など、熊川氏の美学を継承しながら自身の表現領域を広げる道を選ぶダンサーも少なくありません。徹底した実力主義と高い水準を要求される現場だからこそ、個々のアーティストが自身の生き方と向き合い、自律的な決断を下しているのが実情です。