遊郭編のクライマックスで明かされた梅(堕姫の本名)と妓夫太郎の過去は、作品全体を通しても屈指の切なさを誇る。最下層の貧民街で生まれ、人々に踏みにじられ、焼き殺されかけた妹を救うために鬼となった兄。二人で一つという「上弦の陸」の真実は、悪の本質がどこから生まれるのかを視聴者に鋭く突きつけた。
竈門炭治郎と禰豆子という「光の兄妹」に対し、悪堕ちしてしまった「影の兄妹」としての対比。地獄の業火の中でも「ずっと一緒にいる」と誓い合った二人のラストシーンは、今なおアニメファンの間で涙なしには語れない名場面として受け継がれている。