教育メディア界隈やSNSで「NHKの本気」「狂気すら感じる名作」と絶賛される歴史にドキリ 中大兄皇子回。その最大の魅力は、伝統芸能の第一線を走る歌舞伎俳優・中村獅童が一切の手抜きなしで繰り広げる圧倒的なパフォーマンスにあります。
当時の制作関係者やインタビュー記事によると、中村獅童は「子ども向けだからといって子ども騙しにしてはならない。本気で演じるからこそ、子どもたちの記憶に爪痕を残せる」という強烈なプロ意識を持って撮影に臨んだと明かしています。古代の美男子貴族という従来のイメージを覆し、目力鋭く眉根を寄せ、権力闘争に命を懸ける若きリーダーの情熱と緊迫感を、わずか10分間の短尺番組の中で爆発させました。
そして、番組最大のクライマックスが、後半に用意されている「ドキリソング」のコーナーです。音楽プロデューサーの前山田健一(ヒャダイン)が作詞・作曲を手掛け、振付稼業air:manがダンスを担当したドキリソング 歌詞は、歴史用語をリズミカルに連呼する中毒性の高い構成。ファンキーなビートに乗せて「大化の改新!」「蘇我氏を倒す!」と中村獅童がキレキレのダンスを披露する姿は、視聴者の視覚と聴覚を完全にジャックしました。
視聴した小学生はもちろん、一緒に見ていた保護者や教員までもが「サビのフレーズが翌日も頭の中で無限ループする」と証言するように、エンターテインメントの力を極限まで高めて学習意欲へ変換する設計が見事に結実しています。