アノニマスポストを取り巻く最大の争点は、発信される情報の信憑性と、繰り返されるデマ疑惑にあります。同サイトが配信する記事の基本構造は、大手新聞社や通信社の配信記事から一部を引用し、それに対する5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)やX上の過激な反応をツギハギする「コピペ・キュレーション」です。
取材現場を持たないまとめサイト特有の構造的欠陥として、「見出しの誇張(釣りタイトル)」と「文脈の意図的な切り取り」が常態化しています。事実関係の確認を怠ったまま煽動的な見出しをつけて拡散した結果、過去に重大な誤報として批判を浴びたケースは枚挙にいとまがありません。
例えば、熊本県八代市で発生した建物倒壊事故における救助活動をめぐり、マスコミが「ベトナム人らが高齢女性を救出」と報じたことに対し、同サイトは「救出したのは日本人たち4人だった」「ベトナム人は動画を撮っていただけ」とする一方の証言のみをセンセーショナルに拡散しました。現場の複雑な状況や救援者の全体像を無視し、排外主義的な感情を煽る構成に仕立て上げる手法は、多くのファクトチェック機関から問題視されています。
法的なトラブルに関しても、政治家やジャーナリスト、市民活動家に対する名誉毀損やプライバシー侵害を理由に、発信者情報開示請求や民事訴訟の申し立てが複数行われてきました。裁判所の開示命令によってプロバイダ経由で運営者情報が追跡される局面もあり、違法性が認定された事例や示談によって記事削除に追い込まれた過去が、信憑性の低さを物語っています。