花街の未来を担う芸妓・舞妓の確保は、死活問題だ。かつては京都近郊からの志願者が中心だったが、近年はSNSを通じた情報発信の効果もあり、北海道から沖縄まで全国から志願者が集まるようになった。厳しい修業環境やプライバシーへの配慮など、現代の価値観に合わせた意識改革も進んでいる。置屋(おきや)側も、週休制の導入やスマートフォンの使用制限緩和など、若者が働きやすい環境づくりに舵を切り始めた。
「伝統は守るが、古い因習にしがみつくわけではない」と、ある置屋の女将は語る。伝統芸能としての質を落とさずに、現代の若者のライフスタイルとどう折り合いをつけるか。2026年の上七軒は、花街という組織そのもののアップデートを迫られている。