古い町並みが残る岐阜県高山市。狭い路地にぎっしりと詰めかけた観光客で、かつては身動きが取れなくなることも珍しくなかった。しかし、今年の春祭りは様相が異なる。観光客が手にするスマートフォンの専用アプリには、エリアごとの混雑度がリアルタイムで表示され、赤く染まったルートを避けるよう誘導が行われている。
このシステムは、街頭に設置された数百台のセンサーとAIカメラのデータを解析して作動するものだ。単に混雑を可視化するだけでなく、混雑エリアに近づくユーザーに対して周辺の穴場スポットや飲食店で使えるクーポンを配信し、人の流れを物理的に分散させる。テクノロジーで歴史的景観を守る試みは、すでに一定の成果を上げているようだ。