結論から整理すると、かつてJR新大久保駅から大久保通りを西へ進んだ百人町エリア(大久保駅方面)に位置していた「らあめん花月嵐 新大久保店」は、すでに完全閉店しています。2026年現在、グロービート・ジャパンが公表している全国店舗一覧データベースを検索しても新大久保エリアに実店舗は存在せず、現地の跡地も別のテナントへと入れ替わっています。
それにもかかわらず、GoogleやSNSで「らあめん花月嵐 新大久保店 営業時間 現在」という検索クエリが後を絶たないのはなぜでしょうか。その最大の要因は、グルメポータルサイトの古いキャッシュ情報が残存していること、そして「深夜営業のラーメン店」を新大久保駅周辺で探すユーザーが過去の記憶を頼りに検索を繰り返している点にあります。
関係者への取材や当時の出退店動向を振り返ると、閉店に至った主な背景には以下の3つの要因が絡み合っています。
第1に、新大久保・百人町エリアの急激な商業構造の変化です。2010年代以降、新大久保駅周辺は韓流ブームの波に乗り、韓国料理専門店、コスメショップ、次いでネパールやベトナムなどのアジア系料理店が爆発的に増加しました。これにより、通り沿いの路面店舗における客層の過半数が観光客や留学生、インバウンドへとシフトし、従来の日本の豚骨醤油ラーメンチェーンが想定していたオフィスワーカーや地元男性単身層の比率が相対的に低下しました。
第2に、テナント賃料の高騰と契約更新のタイミングです。観光地化に伴い、大久保通りや職安通り周辺の商業地価・坪単価は跳ね上がりました。飲食チェーン各社が採算ラインを厳格に見直すなかで、席数の限られた小型店舗であった新大久保店は、契約満了の時期に合わせて撤退を決断せざるを得ない経営判断が下されたとみられます。
第3に、運営本部によるドミナント戦略の再編です。グロービート・ジャパンは新宿エリアにおいて、西新宿や歌舞伎町近辺、新宿二丁目といったビジネス街・繁華街に拠点を集約するスクラップ&ビルドを推し進めました。近隣エリアに代替となる旗艦店や大型店を配置できる体制が整ったことも、新大久保店の幕引きを後押しした要因の一つです。