ネット上のコミュニティやSNSを丹念に追跡すると、敬老の日の時期に合わせてシニア世代から寄せられる複雑な吐露が目立ちます。大手シニア向けポータルサイトやネットの反応を分析すると、手作りプレゼントに対する本音は決して「手作りの否定」ではありません。そこにあるのは、贈られた後の扱いに苦慮する切実な生活実感です。
シニア層の座談会やアンケートで上位に挙がる「もらって困った手作り品」の代表例は、段ボールや紙粘土で作られた横幅30センチを超える大型の立体工作や、ニスなどの保存処理が施されていない生乾きの粘土細工、あるいは衛生面で不安が残る手作りクッキーなどの食品類です。「孫の写真はどこにでも飾れるけれど、壊れやすくて埃をかぶってしまう大きな工作は、掃除のたびに神経を使う」「手狭なマンションに住み替えたため、置き場所がどうしても確保できない」といった、70代女性の切実な証言は象徴的といえます。
敬老の日プレゼントもらって困ったランキングの真相を突き詰めると、問題の本質は「捨てられない心理的負荷」に帰着します。祖父母にとって孫の手作り品は宝物であるからこそ、劣化して崩れたり埃を被ったりしてもゴミ箱へ送ることができず、結果として暗い押し入れの奥へ押し込めざるを得ない自分を責めてしまうのです。祖父母が望んでいるのは豪華さや大きさではなく、日々の暮らしに自然と溶け込む「小さな成長の証」に他なりません。