神戸にしむら珈琲店のシンボルともいえる女性スタッフのユニフォームは、清楚な白ブラウスに深いグリーンのジャンパースカート、そして繊細な刺繍やフリルがあしらわれた白エプロンを組み合わせたチロル風スタイルが特徴です。男性スタッフは清潔感あふれる白シャツに蝶ネクタイ、シックなベストを着用し、クラシカルな正統派給仕スタイルを貫いています。
このデザインが採用された背景には、創業者が掲げた「本物のヨーロッパの喫茶文化を神戸の地に根付かせる」という明確な美学がありました。戦後の復興期、日本で初めてストレートコーヒーやカプチーノを提供したとされる同店は、内装だけでなくスタッフの佇まいにも徹底して異国情緒と品格を求めました。単なる作業着ではなく、空間芸術の一部として設計されたこのユニフォームは、半世紀以上の時を経ても色褪せることなく、神戸の老舗喫茶店カルチャーを象徴するアイコンとして愛され続けています。