『ジョジョ』シリーズを象徴するラッシュ攻撃といえば、第3部主人公・空条承太郎の「オラオララッシュ」や、宿敵DIOの「無駄無駄ラッシュ」が挙げられます。ジョルノの7ページラッシュは、これら過去の伝説的シーンと比べてどのような位置づけにあるのか、客観的なデータをもとに詳細を比較・整理しました。
承太郎が第3部で見せたスティーリー・ダンへの「3ページ半のオラオラ」も当時大きな話題を呼びましたが、第5部のジョルノはそれを倍以上も上回る規模で描かれました。特筆すべきは、ジョルノの叫びがDIOの遺伝子を受け継ぎつつも、そのベクトルの向きが180度異なっている点です。
DIOの「無駄」は「お前たちのあがきは無意味だ」という弱者への嘲笑と傲慢から生じています。これに対しジョルノの「無駄」は、無抵抗のローマ市民を無差別に虐殺したチョコラータに対し、「お前の命乞いも、お前が存在した痕跡も、これ以上この世界に1秒たりとも残す価値はない」という冷徹な断罪を意味しています。同じ言葉でありながら、精神性が完全に反転している点こそが、読者に深いカタルシスをもたらす構造的理由です。