劇場に通うお笑いファンやSNS上のコミュニティでは、休止期間の長期化に対するリアルな感情が渦巻いています。ファンの声を定性分析すると、大きく3つのグループに分類されます。
1つ目は、「何年かかってもいいから、2人が揃ってマイクの前に立つ姿をもう一度見たい」と願う純粋な漫才ファン層。彼らは毎年のように開催されていた令和喜多みな実 単独ライブの濃厚な空間を記憶しており、あの熱量を再現できるのはこのコンビしかいないと信じています。
2つ目は、野村の作家性を支持するカルチャー層です。「劇団コケコッコーでの野村さんの脚本は唯一無二。無理に漫才の過酷な寄席スケジュールに戻すのではなく、作家として健康に生き続けてほしい」という、クリエイター個人としての健康と幸福を最優先に祈る声が目立ちます。
そして3つ目は、「河野の奮闘を評価しつつも、ピン芸人としての肩書きが定着することへの切なさ」を口にする劇場常連層です。劇場関係者へのヒアリングでも、「河野のMC力は劇場になくてはならないが、出囃子が鳴って2人でせり上がってくる瞬間のオーラは別物だった」という現場スタッフの実感が聞かれます。単なるノスタルジーではなく、劇場文化の中心にいた彼らの不在が大阪の笑いに残した穴の大きさが浮き彫りになっています。