ソーシャル空間におけるアイコンの役割を語るうえで外せないのが、視覚的な叙情性を湛えた「エモさ」の演出です。取材班が実際にInstagramのストーリーやTikTokのハッシュタグ動向を定点観測したところ、圧倒的な支持を獲得していたのがペア画韓国風エモい画像のジャンルでした。
この系統の最大の特徴は、「人物の顔を直接写さない」という徹底した美学にあります。例えば、アクリル板越しに差し込む淡い自然光、韓国風の無機質なカフェに置かれた2つの異なるラテアート、あるいは夕暮れの海辺で長く伸びた2人の影法師などです。これらはペア画男女自然な実写として機能しながらも、個別のアイコンとしては「雰囲気のある風景スナップ」にしか見えません。連絡手段として公私混同が起きやすい環境において、LINEペア画さりげないデザインを求める社会人層からも絶賛されています。
都内のIT企業に勤務する20代女性は、取材に対して次のようにリアルな運用事情を明かしました。
「会社の業務連絡グループにも個人のLINEアカウントが紐づいているため、あからさまな彼氏とのツーショットは絶対に避けたいのが本音です。今は、代々木公園で彼とピクニックをした際に、レジャーシートの端とそれぞれの手元だけが入るように撮った写真を半分ずつトリミングして使っています。同僚からは『おしゃれなカフェ系写真だね』としか言われませんが、トーク画面を開くたびに2人の時間を感じられるのが心地よいバランスなんです」
一方、同性同士の友情アイコンとして盤石の人気を誇るのがペア画友達2人かわいいをテーマにしたビンテージ調の演出です。なかでもペア画ディズニーレトロは、パーク内で撮影した「カチューシャをつけた後ろ姿」や、1930年代のクラシックミッキー&ミニーの原画トーンを模したイラストが大定番となっています。最新の3Dグラフィックではなく、あえて粒子感の粗いフィルム風加工や色褪せたセピア調を選ぶことで、親密な絆をノスタルジックに昇華させる表現技法が支持されています。