日本において黒塗り演出が議論を呼んだのは、浜田雅功の事例が初めてではありませんでした。
かつては昭和の歌謡界において、シャネルズ(後のラッツ&スター)がソウルミュージックへの敬意を表現するスタイルとして顔を黒く塗って活動し、国民的な人気を博しました。また、2015年には音楽番組の収録写真において、ももいろクローバーZとラッツ&スターが黒塗りメイクで登場した際にも、海外メディアやSNS上で問題視され、結果的に放送内容が見直される出来事がありました。
過去の日本の芸能史において、これらの演出は「憧れや敬意(トリビュート)」を起点として行われてきた側面があります。しかし、「意図が差別的でなくとも、歴史的経緯から当事者に深い苦痛を与える記号的表現である」という認識が世界共通のスタンダードとなる中、日本のテレビ局側も制作基準を根本から見直さざるを得なくなりました。