ドラえもんを22世紀から送り込んだのは、のび太の玄孫(孫の孫)にあたるセワシです。彼が明かした本来の未来年表は、あまりにも悲惨なものでした。高校受験に失敗して一浪、大学にも入れず、就職できないため自分で会社を興すもわずか5年で社屋が全焼して倒産。その後、莫大な借金を残したまま生涯を終えるという過酷な現実が待ち受けていたのです。
さらに読者を驚かせたのが、ジャイ子と結婚する未来が確定していたという事実です。のび太が残した借金は利子が膨らみ続け、22世紀のセワシの代になってもお年玉がわずか「50円」しかもらえないほどの極貧生活を強いられていました。つまりセワシの目的とは、ダメ人間のび太を根底から鍛え直し、一族を困窮から救い出すための「運命改変プロジェクト」だったわけです。
ここで生じる「ジャイ子ではなくしずかと結婚したら、セワシ自身が生まれてこなくなるのでは?」というタイムパラドックスの疑問に対し、セワシは「東京から大阪へ行くのに、飛行機を使おうが船を使おうが目的地に着くのは同じ」という独特の理屈で納得させています。