ネット上の情報やSNSの写真だけで判断すると、契約後に「思っていたのと違う」というミスマッチが生じかねません。編集部の調査によって判明した、よくある3つの誤解を正します。
第1の誤解は、「すべての町家スタジオで本物の文化財空間が撮れる」という思い込みです。現在「町家風」を名乗るスタジオの中には、昭和以降の近代住宅の内装を一部改装しただけの物件から、築100年を超える本格的な京町家(登録有形文化財や景観重要建造物指定)まで大きな開きがあります。本物の梁や土壁、職人仕立ての格子戸を背景にしたい場合は、建物の築年数や由来、掲載写真のディテールを精査する必要があります。
第2の誤解は、「格安プランは総額も安い」という錯覚です。「基本料金39,800円〜」といった広告を掲げるプランでは、標準で選べる着物が非常に限られており、実際に好みの柄を選ぶと「衣装アップグレード料+30,000円〜50,000円」、さらに「土日祝料金+20,000円」「全データ納品+30,000円」と加算され、最終的な請求額が15万円を超える事例が後を絶ちません。見積もり時は必ず「データ全カット」「希望の衣装」「土日祝料金」を含めた総額での比較が鉄則です。
第3の誤解は、「コスプレ撮影や動画配信も無条件で許可されている」という認識です。一棟貸しスペースであっても、露出度の高い衣装の禁止、ウィッグのカットやカラースプレー使用の制限、血糊の使用禁止など、畳や障子を汚損させないための厳格なハウスルールが敷かれています。原状回復違反があった場合は数万〜数十万円の修繕費用を請求されるケースもあるため、規約の事前確認は欠かせません。