窓際のトットちゃん退学の真相とトモエ学園の奇跡を徹底解剖

窓際のトットちゃん退学の真相とトモエ学園の奇跡を徹底解剖

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物語の冒頭で描かれる衝撃的な事実が、トットちゃんが尋常小学校を入学からわずか数か月で退学させられたというエピソードです。現在でいう公立小学校の1年生の段階で、学校側から「他の子の迷惑になるので、お宅のお嬢さんを連れて行ってください」と実質的な退学通告(放校処分)を受ける事態に発展しました。

学校側が問題視した行動は、当時の軍国主義へと傾倒しつつあった時代背景と、画一的な集団規律を重んじる教育方針から大きく逸脱していました。トットちゃんは授業中、新しく買ってもらった机の蓋を「用もないのに何十回もバタバタと開け閉めする」、窓辺にずっと立って通りがかりのチンドン屋を大声で呼び寄せて授業を中断させる、さらには教室の窓の外にいるツバメに向かって話しかけ続けるといった行動を日常的に繰り返していたのです。

大人から見れば「落ち着きのない問題児」そのものでしたが、トットちゃん本人に悪気は一切ありませんでした。蓋付きの机に筆記用具をしまう動作そのものが面白く、チンドン屋の音楽をクラスメイトと一緒に楽しみたいという純粋な好奇心に突き動かされていたに過ぎません。

ここで特筆すべきは、母親である黒柳朝(ちょう)さんの類まれなる慧眼と教育的配慮です。朝さんは学校側からの厳しい叱責や通告に対してもトットちゃんを一切責めず、「この子の個性を認めて伸ばしてくれる新しい学校を探そう」と即座に決断。何より、幼い娘の自尊心を傷つけないために、「学校をクビになった(退学した)」という事実をトットちゃんが20歳を過ぎるまで完全に隠し通したのです。この母の深い愛情と受容の姿勢こそが、後の大スター・黒柳徹子の根幹を支える防波堤となりました。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。