現地での徹底的な取材を通して見えてきたのは、伝統を守る頑固な老舗と、新しい感性を取り入れた気鋭の店が共存する圧倒的な層の厚さだ。旧市街を歩けば、早朝から行列を作るカオソーイの専門店から、ガイドブックには載らない路地裏の小さな食堂まで、食の選択肢は尽きない。
チェンマイでの食体験を格上げする鍵は、時間帯ごとの攻め方にある。朝は地元のタラート(市場)で出来たてのモチ米とハーブが香るソーセージを頬張り、昼は名店の麺に唸る。夕暮れ時にはピン川沿いのテラス席で、冷えたビールとともに伝統料理をじっくり味わう。このリズムさえ掴めば、滞在中の満足度は格段に跳ね上がるはずだ。