岸谷美砂というキャラクターの面白さは、その「未完成さ」にある。彼女は優秀なキャリア組でありながら、現場経験が浅く、どこか空回りしている。湯川の数式や実験に対しても、「早く結論を言ってください!」と平然と苛立ちをぶつける姿が印象的だった。
この遠慮のない態度が、結果的に湯川の「人間味」を引き出すスパイスとなった。内海薫の前ではどこかスマートで頼れる先輩科学者だった湯川が、岸谷の前では子供のようにムキになったり、呆れた表情を見せたりする。二人のテンポの速い掛け合いは、コメディとしての『ガリレオ』の質を一段引き上げたと言える。