かつて元プロ野球選手の新庄剛志氏が体現したような、圧倒的なインパクトを放つ真っ白な歯は、一つのキャラクターとして成立していた。しかし現在のトレンドは真逆を行く。歯科医師たちへの取材によると、最近のタレントやモデルが求めるのは、自身の肌のトーンや白目の色に調和する「ナチュラル・シェード」だという。
あえて犬歯のわずかな黄色みを残したり、歯の先端に透明感を持たせたりすることで、天然歯特有の奥行きを再現する技術が主流になっている。人工物であることを隠すのではなく、自然界に存在する美しさを模倣する高度な職人技が、現在の審美歯科には求められているのだ。