日本屈指の湯量を誇る草津温泉。そのシンボルである「湯畑」は相変わらずの活気だが、最近のトレンドは少し毛色が違う。ただお湯に浸かるだけでなく、温泉とマインドフルネスを掛け合わせた長期滞在型のプログラムが人気を集めているのだ。スマートフォンの電源を切り、源泉の流れる音に耳を澄ますデジタルデトックスの試みは、都会の喧騒に疲れた現代人に深く刺さっている。
一方、石段街で知られる伊香保温泉では、若手アートディレクターたちによる路地裏の再生プロジェクトが進行中だ。大正ロマンの風情を残しつつも、ネオンアートやモダンなカフェが融合した景観は、SNS世代にとって新鮮な驚きを与えている。伝統を守るために、あえて変化を受け入れる。この柔軟さこそが、群馬の温泉地が廃れない理由だろう。