一歩足を踏み入れると、空気が変わる。標高の高い鈴蘭台エリアに位置するこの場所は、市街地よりも気温が少し低い。そのひんやりとした空気が、温泉の温もりをより一層引き立てるのだ。2026年現在、観光業界では「ウェルビーイング」が主要なテーマとなっているが、ここはまさにその先駆者と言える。木々に囲まれた露天風呂に浸かると、まるで森の一部になったかのような錯覚に陥る。
風が吹くたびに揺れる木漏れ日。鳥のさえずり。人工的な音が徹底的に排除された空間設計が素晴らしい。都会のコンクリートジャングルで擦り切れた神経が、じんわりと解きほぐされていくのが実感できるはずだ。