ヘアサロンの現場や技術検定において、多くの技術者が壁にぶつかるのがセニングの入れ方と束感調整です。ハサミで正確なベースを作っても、セニングの入れ方を誤れば一瞬でヘアスタイルは瓦解します。
現場取材と技術検証から明らかになった「束感調整の真実」は、以下の3段階アプローチにあります。
1. ルートセニング(根元の毛量調整):
毛量が極端に多い多毛・剛毛のケースのみ、根元から1/3の位置に1〜2パネル間引くように入れます。立ち上がりをサポートする効果がありますが、ハチ周りに入れると逆に膨らむため厳禁です。
2. ミドルセニング(中間の空間づくり):
髪の中間部(毛根から半分あたり)にハサミを斜めに入れ、髪と髪の間に「隙間(エアー)」を作ります。この隙間こそが、ワックスを馴染ませた際に毛束が滑り込み、立体的な陰影を生み出す構造的秘密です。
3. エンドセニング&ポイントカット(毛先の質感調整):
毛先2cm〜3cmに対してチョップカットやスライドカットを施し、毛先の厚みを不揃いにします。毛先をテーパー状(先細り)に整えることで、自然な毛流れと束のまとまりが完成します。