お酒をやめた後、血液検査の数値にはどのような変化が起きるのでしょうか。特に注目すべきは、老廃物の指標であるクレアチニンと、腎臓のろ過能力を示すeGFRの推移です。
アルコールには強力な利尿作用があり、飲酒中は常に体が脱水傾向に傾きます。脱水によって血流量が減ると、腎臓は一時的な機能低下を起こし、血中の老廃物を排出しきれなくなってクレアチニン数値が一時的に跳ね上がる現象が起こります。禁酒によって体内の適切な水分バランスが維持されるようになると、腎臓への血流がスムーズになり、老廃物の排泄能力が復活してクレアチニン値が下がります。クレアチニン値が下がれば、連動して計算されるeGFRの数値も自然と向上します。
回復までにかかる期間の目安は以下の通りです。
・禁酒開始〜2週間:体内の水分代謝が整い、アルコール性の一時的な血流障害が緩和。顔や手足のむくみが取れ始めます。
・1ヶ月〜3ヶ月:血圧の安定や尿酸値の低下が進み、健康診断の血液検査でクレアチニンやeGFRの数値に明確な改善傾向が確認されやすくなります。
・半年〜1年以上:慢性腎臓病(CKD)のステージ進行リスクが大幅に減少し、残存腎機能の長期的な延命効果が定着します。