来場予定者が最も不安を抱く「1階後方や2階席は見えにくいのか」という噂について、劇場の断面構造と現場の視線アングルからその真偽を掘り下げます。
まず、1階後方席(14列目〜26列目)に関する噂の真相です。結論から言うと、14列目以降は見えにくいどころか、むしろ視界の遮蔽が起きにくい構造になっています。1階の1列目から13列目までは床の傾斜が極めて緩やかに設計されているため、前の座席に大柄な人が座るとステージ中央への視線が頭で遮られる「頭かぶり」が発生しやすい傾向があります。しかし、中通路を挟んだ14列目からは段差が1段ごとに明確につく階段状の配席に切り替わります。これにより、1階後方は舞台までの物理的距離こそ生じるものの、視界自体はすっきりと抜けてステージ全体をストレスなく見渡すことが可能です。
一方、2階席に関する「見えにくい」という声には、一定の構造的根拠が存在します。2階席は前の人の頭が視界を遮らないよう、映画館以上の急傾斜がつけられています。これにより前の人の頭はまったく気になりませんが、見下ろす角度(俯瞰アングル)が強くなるため、演者の立ち姿がやや平面的に見えたり、舞台奥のセット上部が見切れやすくなったりします。
さらに見逃せないのが「2階最前列の手すり問題」です。安全基準に基づいて設置された落下防止用スチール製手すりが、着席時の目線の高さとステージ前方エッジに干渉することがあります。座高や姿勢によっては、ステージ前方に立つ演者の足元やせり出し部分が手すりと重なって見えにくくなる事例が報告されています。2階席を引いた場合は、背筋を伸ばして深く腰掛けるなど、姿勢による視界の調整を意識することが推奨されます。