韓国語の日常会話において、就寝の挨拶は大きく分けて「最高敬語(尊敬語)」「一般的な丁寧語(ヘヨ体)」「パンマル(タメ口・親愛語)」の3層構造で成り立っています。日本語では家族に対しても職場の上司に対しても「おやすみなさい」で済ませられる場面が多いですが、韓国語では単語そのものが変化します。
最もフォーマルで格式の高い表現が「アンニョンヒ チュムセヨ(안녕히 주무세요)」です。これは「安寧にお休みください」という意味を持つ尊敬語で、両親、祖父母、職場の上司、社外の取引先など、敬意を払うべき対象に対して使われます。「チュムシダ(주무시다)」は「寝る」を意味する「チャダ(자다)」の尊敬語にあたり、目上の人の睡眠行為そのものを高める表現です。
一方、親しい先輩や同僚、年齢の近い間柄で使われる丁寧表現が「チャルジャヨ(잘 자요)」です。「チャル(よく)」と「チャダ(寝る)」に丁寧の語尾「ヨ」を付けた形で、「よく寝てくださいね」「良い夜を」といったニュアンスになります。さらに、語尾の「ヨ」を取った「チャルジャ(잘 자)」は友人や年下に対するタメ口(パンマル)となり、日本語の「おやすみ」に完全に一致します。