おはら祭の根底に流れるのは、鹿児島が誇る名曲の数々です。メインとなる「おはら節」は、「花は霧島 煙草は国分 燃えて上がるは オハラハー 桜島」の歌い出しで全国的にも広く親しまれています。素朴でありながらどこか哀愁と力強さを帯びた旋律に合わせ、拍子木と太鼓のリズムで一糸乱れぬ踊りが繰り広げられます。
もう一つの代表曲である鹿児島ハンヤ節の由来は、南蛮貿易や北前船の寄港地であった薩摩の港町(山川港など)に伝わった酒盛り唄・港唄に遡ります。全国の「ハイヤ節」のルーツの一つとも言われており、テンポが速く、両手をリズミカルに翻す陽気で軽快な身振りが特徴です。
基本的なおはら節の踊り方は、手拍子を交えた前後左右の4拍子進行となっており、初心者でも周囲の動きを数回見れば自然と身体が動き出すほど親しみやすい構成です。近年では、東京・道玄坂で開催される「渋谷鹿児島おはら祭」との強固な文化連携も定着しており、渋谷音頭の演目導入や相互の連の派遣など、首都圏と薩摩を結ぶ架け橋としての存在感も増しています。