諸国漫遊は嘘?名君・徳川光圀の破天荒な素顔と波乱の生涯に迫る

諸国漫遊は嘘?名君・徳川光圀の破天荒な素顔と波乱の生涯に迫る

諸国漫遊は嘘?名君・徳川光圀の破天荒な素顔と波乱の生涯に迫るの基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

徳川光圀は、当時の日本人としては規格外の好奇心と柔軟な思考の持ち主でした。その象徴が「日本で最初にラーメンを食べた人物」という食文化にまつわる逸話です。

明の滅亡に伴い日本へ亡命してきた儒学者・朱舜水(しゅ しゅんすい)を水戸藩に招いて手厚くもてなした光圀は、彼から中国文化を直接学びました。その交流の中で、小麦粉とかんすいを使った中華麺の製法を教わり、自ら打った麺に肉類やニラ、ニンニクなどの薬味を添えて家臣らに振る舞ったと記録されています。ラーメンだけでなく、餃子やチーズ(牛乳を煮詰めた「酪」)、さらにはワインや黒飴なども好んで口にしたとされ、海外の未知なる味覚へ果敢に挑戦するハイカラなグルメでした。

また、身分にとらわれない闊達な性格を示す逸話も豊富です。領内の農民と気さくに酒を酌み交わしたり、旅先で出会った老人の話を熱心にメモしたりと、現場主義の姿勢を貫きました。権威を振りかざすことを嫌い、本質を見極めようとするリアリストであった点が、光圀の大きな魅力です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。