武蔵境のシンボルといえば、何と言っても駅南口にそびえる「武蔵野プレイス」だ。図書館、生涯学習支援、市民活動支援、青少年育成の4機能が融合したこの複合施設は、開館から年月が経過した今もなお、全国の自治体が視察に訪れる都市空間の傑作として君臨している。
丸みを帯びた窓と、壁で緩やかに区切られた「シェル」と呼ばれる独特の構造。館内に入ると、本の香りと静かな活気が心地よく混ざり合う。単に図書を閲覧する場所にとどまらない。地下の青少年フロアではダンスや音楽制作に励む中高生の姿があり、1階のカフェではPCを開いて仕事に没頭するフリーランスと、絵本を読み聞かせる親子が同じ空間を共有する。この緩やかな包摂性こそが、街全体に波及するオープンな雰囲気の源泉だ。