中村芝翫を中心とする名門・成駒屋の家系図を紐解くと、歌舞伎界の知られざる相関関係と、人間国宝の父から息子たちへと受け継がれる華麗なる血脈の全貌が鮮明に浮かび上がる。初代から続く芸の遺伝子は、常に時代の一線で輝きを放ち続けてきた。
芝翫の長男である四代目中村橋之助は、爽やかな気品と力強い立役の骨格を備え、次世代を担うリーダーとして存在感を確立している。次男の三代目中村福之助は、どこか愛嬌のある風貌の中に骨太な芝居心を秘め、脇を固める巧者としても評価が高い。そして三男の四代目中村歌之助は、端正な容姿と柔軟な身体能力でめきめきと頭角を現している。三者三様の個性が共鳴し合う現在の成駒屋は、まさに黄金期を迎えつつある。