正月飾りを出しておく期間の目安とされるのが「松の内(正月期間)」だ。だが、この期間の定義は日本全国で一律ではない。最大の分かれ目は関東と関西の文化的な隔たりにある。
関東地方を中心に、1月7日の「七草がゆ」を食べる朝までに取り外す地域が多い。対して関西地方では、1月15日の「小正月」まで飾る習慣が色濃く残る。この8日間ものズレはなぜ生まれたのか。歴史を遡ると、江戸時代の明暦3年(1657年)に起きた大火災「明暦の大火」に行き着く。江戸幕府が防災対策として、燃えやすい松飾りを早く片付けるようお告げを出したことが、関東一円に1月7日終了の風習を定着させたのだ。一方、幕府の命が及ばなかった上方(関西)では、伝統通りの15日までの飾りがそのまま受け継がれた。
2026年のカレンダーを基準にすると、関東では1月7日の朝までに片付けるのが一般的だ。関西では1月15日まで飾り続ける家庭が主流を占める。最近では地域を越えた引っ越しが増えたため、近隣住戸の様子を観察しながら判断する柔軟さも求められている。