半官半民で運営される「実行委員会方式」には、資金集めや関係各所との調整がスムーズに進むという大きなメリットがある。その反面、構造的な最大の弱点とされるのが「責任のあいまいさ」だ。
例えば、過剰警備による混乱や地域住民とのトラブル、万が一の事故が発生した場合、誰が全責任を負うのか。実行委員長は観光協会の会長や地元の財界人が就任することが多いが、実務や予算執行の意思決定には滋賀県知事や大津市長の意向、警察との協議結果が強く反映される。「みんなで決めている」構造は、裏を返せば「誰も単独で全責任を負わない」システムになりかねない。
近年の市民運動や住民からの申し入れにおいて、この責任の曖昧さが不信感を増幅させる一因となった。「住民の意見を聞く窓口はどこなのか」「最終的な決断を下したのは県なのか、市なのか、それとも観光協会なのか」。実行委員会という組織が持つ匿名性が、地域社会との対話を難しくしている側面は否めない。