「英語が話せないと社内で居場所がなくなるのではないか」という懸念は、多くのビジネスパーソンが抱く共通の疑問だ。現実として、楽天で業務を行う上で最大の障壁となるのは「スピーキング力そのもの」よりも、むしろ明確に規定された数値基準である。
社内で提示される基本ルールとして、全社員に求められるハードルがTOEIC 800点だ。この基準をクリアしていない場合、たとえ業務でどれほど優れた成果を挙げていても、役職の昇進や特定のグレードへの昇格が保留される仕組みになっている。つまり、英語が流暢に喋れないこと自体で即座に解雇されるような極端な処置はないものの、キャリアの階段を上る上での「不可避なゲート」として英語能力テストが機能しているのが実態だ。
また、2026年の現時点における最新基準でも、この800点ラインは揺らいでいない。ただし、実際の社内会議やSlackでのやり取りにおいては、AI翻訳ツールや自動字幕機能の進化により、話すことへの心理的ハードルは以前よりも下がっている。しゃべれないからといって直ちに仕事が詰むわけではなく、まずは資格試験のスコアという「制度上のハードル」をどう越えるかが最初の勝負所となる。