建物の外観自体が、港町に佇むひとつの巨大な現代アートである。設計を手掛けたのは、国際的に高い評価を受ける建築家フランク・ラ・リヴィエール氏。建物の全周を取り囲むのは、ねじれを加えた深紅のスチール製ブレード(帯状パネル)だ。この赤いリボンが外光を柔らかく乱反射させ、館内へ独特の光と影のグラデーションをもたらしている。
スリットの隙間から時折のぞく陸奥湾の青い海。そして館内に一歩足を踏み入れれば、黒を基調とした静寂のトンネルを抜け、光り輝く巨大ねぶたの世界へ突如投げ出される。青森市文化観光交流施設としての機能性を備えつつ、訪れる者の空間体験を計算し尽くしたドラマチックな演出が見事だ。