性行為後の出血を目の当たりにし、「一刻も早く白黒つけたい」と焦る気持ちから、行為の翌日や数日後に市販の検査薬を試してしまう「フライング検査」が多発しています。しかし、判定の仕組みを正しく知らなければ、無駄な精神的疲弊を招くだけに終わります。
一般的な市販の妊娠検査薬は、受精卵が着床して初めて分泌が始まるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを尿中から検出します。hCGの分泌量は着床完了後に急速に増加しますが、市販の検査薬(検出感度50IU/L)が陽性反応を示す濃度に達するのは、受精から約3週間後、すなわち「次回生理予定日の1週間後」です。一部の早期妊娠検査薬(検出感度25IU/L)でも「生理予定日当日」からの使用が原則とされています。
行為後数日の段階で検査薬を使用しても、体内にはhCGが十分に分泌されていないため、仮に受精が成立していたとしても「陰性」と表示されてしまいます。この「偽陰性」を信じ込んで安心し、後から予期せぬ妊娠に直面するトラブルが後を絶ちません。正しい妊娠検査薬タイミングは、性交日から数えて「最短でも3週間後」、あるいは「順調に来るはずだった生理予定日から1週間後」であることを鉄則として記憶しておく必要があります。