オキシデンタリスのブリードを成功させるためには、生息地の環境を意識した温度設定と適切なマット選定が欠かせません。現地は標高の高い雲霧林であるため、高温には極めて弱く、飼育適温は通年で20℃〜23℃(上限25℃厳守)となります。
産卵セットの構築手順と爆産の秘訣
メスの成熟には羽化・後食開始から約1.5〜2ヶ月を要します。十分にエサを摂取して交尾意欲が高まった段階でペアリングを行います。ハンドペアリングで確実に交尾を確認した後、以下の手順で産卵セットを組みます。
- 飼育ケース:コバエ防止機能付きの中〜大プラケースを使用。
- 使用マット:微粒子で高発酵・完熟タイプのカブト専用マットを加水(手で握って団子状になり、崩れない程度の水分量)。
- 詰め方:ケース下部5〜8cmを高密度にガチガチに押し固め、上部数cmはふんわりと敷き詰める二層構造にする。
成熟した良質なメスであれば、1回のセットで30個〜60個以上の採卵が十分に可能です。採卵は10日〜2週間間隔で行い、メスの体力消耗を防ぎながら回収します。
幼虫飼育と体重管理の目安
孵化した幼虫は初令から2令初期までは小型プリンカップで管理し、3令初期から♂は中〜大型ボトル(2000cc〜3000cc程度)、♀は1500cc前後の容器へ移行します。原名亜種ほど巨大な容器(10L以上のケース)を必要としない点は、一般住宅の飼育スペースにおいて大きなメリットです。
幼虫体重の推移としては、孵化後8〜10ヶ月でピークを迎えます。♂幼虫で90g〜105gを超えてくると、羽化時に135mm〜140mm超の見事な個体が期待できます。蛹化前には人工蛹室(園芸用吸水スポンジ「オアシス」を削ったもの)を用意し、角曲がりや不全を防止する措置を講じるのが定石です。