「どんな詰まりでもラバーカップを使えば直る」という認識は極めて危険です。詰まりの原因物質によっては、ラバーカップを使用することで事態を劇的に悪化させるケースが存在します。
代表的なNGケースが、スマートフォン、おもちゃ、おむつ、ペットシート、生理用品、プラスチック製芳香剤のフタなどの不溶性・固形物を誤って落とした場合です。吸水ポリマーを含むおむつや生理用品は水を含んで排水管内で数倍に膨張します。ここにラバーカップの圧力を加えると、便器内のトラップ(S字管)を越えて建物全体の排水本管へと固形物を押し込んでしまい、結果として便器の脱着工事や床下配管の解体など、10万円以上の大規模修理に発展するリスクがあります。
また、「熱湯を注げば詰まりが溶ける」というネット上の俗説も厳禁です。陶器製の便器は急激な温度変化に弱く、熱湯を注ぐとヒビ割れや破損を起こします。使用する場合は必ず40〜50度程度のぬるま湯に留めてください。