少年の日の思い出あらすじ解説!蝶を粉々にした理由と名言の真相

少年の日の思い出あらすじ解説!蝶を粉々にした理由と名言の真相

少年の日の思い出あらすじ解説!蝶を粉々にした理由と名言の真相の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

本作のクライマックスで読者に強い衝撃を与えるのが、主人公が「ちょうをつぶした理由」です。この行動は、盗んだクジャクヤママユを壊してしまったアクシデントと、最後に自分の標本を自ら破壊したラストシーンの2つの局面から心理を読み解く必要があります。

第1の局面であるクジャクヤママユの損壊は、「盗みの発覚への恐怖」と「無意識の自己防衛」による偶発的な事故でした。女中に出くわす恐怖から無我夢中でポケットに隠した結果、繊細な翅(はね)は無惨にも砕け散ってしまいます。この瞬間、主人公は引き返せない一線を越えてしまったことを悟ります。

第2の局面である結末の標本破壊は、「自己処罰(贖罪)」と「少年時代の決別」を意味しています。エーミールに人間性を完全に否定され、どんなに大切にしていた宝物(コレクション)でも犯した罪をあがなうことはできないと痛感した主人公は、蝶に執着していた純粋な自分を自らの手で葬り去るしかなかったのです。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。