亀山敬司という男の歩んできた道は、日本の近代起業家史の中でも際立って異彩を放っている。高校卒業後、露天商やダンスホール経営、プールバーなど多種多様な商売を現場で経験。1980年代後半に石川県でビデオレンタルショップを開業したことが、現在の巨大帝国の原点となった。
その後、ビデオの通販や制作に参入。時代に先駆けてインターネット上での動画配信に舵を切った。特に成人向けコンテンツを扱うFANZA(旧DMM.R18)は爆発的な収収益を生み出し、他社が真似できない無類の財務基盤を作り上げる。しかし、亀山氏の異能は「一撃の成功」にとどまらなかった。得られた潤沢な資金を自社の金庫に溜め込むのではなく、次々と新規事業やアグレッシブなM&Aへと流し込み続けたのだ。