ジョジョ名言「勝てばよかろうなのだ」に潜むカーズの冷酷な哲学

ジョジョ名言「勝てばよかろうなのだ」に潜むカーズの冷酷な哲学

ジョジョ名言「勝てばよかろうなのだ」に潜むカーズの冷酷な哲学にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

主人公ジョセフ・ジョースターもまた、正攻法を嫌い、逃走やハッタリを駆使する異色のトリックスターだった。手品のような心理戦、糸を使った罠、背後からの急襲。一見すると、ジョセフの戦法もカーズの手口と大差ないように思えるかもしれない。だが、両者の間には決定的な、そして越えられない倫理の断絶が存在していた。

ジョセフの欺瞞の根底には、常に仲間を守り、愛する者を生き延びさせるための利他的な情動があった。対してカーズの欺瞞は、ただ己一人が完全無欠の神となるための純粋なエゴイズムである。ジョセフが仕掛けた数々のブラフをカーズが嘲笑い、自らの圧倒的な力と冷血さで蹂躙しようとした瞬間、物語は単なる勝敗を超え、「人間性の証明」という壮大なテーマへと昇華していった。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。